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ウレタンフォームは燃える?難燃性グレード選定時の注意点を解説
「ウレタンフォームは燃える素材なの?」
「難燃ウレタンなら燃えないの?」
「UL規格に対応したウレタンを選びたい」
ウレタンフォームを製品や部品に使用する際、燃焼性や難燃性について疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
結論からいうと、ウレタンフォームは基本的には燃える素材です。一方で、用途に応じて燃えにくくした「難燃性」「低燃焼性」のウレタンフォームもあります。
ただし、ここで注意したいのが、「難燃=燃えない」という意味ではないことです。
難燃性は、使用する材料や試験方法によって評価が異なります。そのため、ウレタンフォームを選定する際は「難燃」という名称だけで判断するのではなく、使用場所・用途・必要な燃焼性能・要求規格を確認したうえで、メーカーの製品資料や試験データに基づいて選ぶことが大切です。
本記事では、ウレタンフォームの燃焼性から難燃性グレードを選ぶ際の注意点、UL規格などの燃焼規格を確認するときのポイントまで、わかりやすく解説します。
この記事でわかること
- ウレタンフォームは燃えるのか
- 「難燃ウレタン」とはどのような素材なのか
- 「難燃=燃えない」ではない理由
- 用途・使用場所によって求められる燃焼性能の違い
- UL規格など、燃焼規格を確認するときの注意点
- 難燃性ウレタンフォームを選定するときのポイント
ウレタンフォームは燃える?
まず、ウレタンフォームが燃える素材なのかについて説明します。
軟質ポリウレタンフォームは有機材料であるため、本質的には燃える素材です。低燃焼性・難燃性ポリウレタンフォームは、さまざまな方法によって「燃えにくくしたもの」とされています。
また、燃焼性の評価には、着火しやすさだけでなく、燃焼速度や消炎性など、さまざまな観点があります。
そのため、「ウレタンだから燃える」「ウレタンだから燃えない」 と一律に判断するのではなく、使用するグレードや試験条件を確認することが重要です。特に火気や高温環境の近くで使用する場合には、材料の燃焼性だけでなく、実際の使用環境まで含めて検討する必要があります。
「難燃ウレタン」とは?
では、「難燃ウレタン」とはどのような素材なのでしょうか。
難燃性・低燃焼性のウレタンフォームとは、一般的には、通常のウレタンフォームと比較して燃えにくい特性を持たせたフォームを指します。
例えば、次のような性質が挙げられます。
- 火が着きにくい
- 火が着いても燃え広がりにくい
- 燃焼速度が遅い
- 小さな火源を取り除くと消炎しやすい
ただし、これらは「どのような試験を行ったか」によって評価方法が異なります。
つまり、「難燃ウレタン」という名称だけで、すべての製品が同じ燃焼性能を持つわけではありません。用途に応じて必要な燃焼性能を明確にし、その要求を満たすグレードを選ぶことが重要です。
「難燃=燃えない」ではない

難燃性ウレタンフォームを選ぶ際に、特に注意したいのが、「難燃=燃えない」ではない という点です。
「難燃」という言葉から、「火を近づけても燃えない」「火災が起きても安全」とイメージしてしまうことがあります。
しかし、難燃性とは、あくまで燃焼しにくい性質を示すものです。難燃性の材料であっても、使用条件や火源、加熱条件などによっては燃焼する可能性があります。
そのため、「難燃グレードだから、どのような環境でも燃えない」という判断は避ける必要があります。
低燃焼性・難燃性フォームについて、用途に応じた燃焼試験を行い、その結果によって低燃焼性・難燃性と判断されるものであり、試験の種類によって評価方法が異なるとされています。
この点は、難燃性グレードを選定するときの押さえておきたいポイントです。
難燃性ウレタンを選ぶときは「どこで使うか」がカギ
ウレタンフォームの燃焼性を検討する際は、まずどこで、どのように使用するのかを明確にしましょう。
例えば、
- 自動車・車両
- 産業機器
- 電気・電子機器
- 家電製品
- 建築・設備
- 家具・クッション材
- 梱包・緩衝材
など、用途によって求められる性能や確認すべき規格は異なります。
例えば、自動車関連部品では自動車用の燃焼試験が要求される場合があり、電気・電子機器などでは別の燃焼性評価が必要になる場合があります。
したがって、「難燃性のウレタンを選ぶ」だけではなく、「その用途で何の燃焼性能が必要なのか」を先に確認することが欠かせません。
UL規格など「燃焼規格」を確認するときの注意点
難燃性ウレタンを探していると、「UL94」という規格を目にすることがあります。UL94は、プラスチック材料などの燃焼性を評価する規格として広く知られています。
しかし、ここで注意したいのは、「UL94のあるグレードなら、どの用途でも難燃性を満たす」わけではない ということです。燃焼試験には、さまざまな規格・試験方法があります。
軟質フォームに関連する燃焼規格としてUL94-HF1やFMVSS-302などがあります。
重要なのは、規格名だけを見るのではなく、実際に製品・部品で要求されている試験方法と照らし合わせることです。
規格確認では、次の点を確認しましょう
- どの規格への適合が必要なのか
- 試験方法は何か
- 対象となる材料・製品は何か
- 試験片の厚みや条件は何か
- メーカーが発行している試験データがあるか
- 実際の使用条件と試験条件に大きな違いがないか
特に、「UL94対応」という情報だけで材料を決定するのではなく、要求されている規格そのものを確認することが大切です。
ライターやマッチで燃やせば難燃性を判断できる?
材料選定の際、「実際に火を当てて燃え方を見れば判断できるのでは?」と考えることもあるかもしれません。
しかし、簡易的に火を当てて燃え方を確認しただけでは、特定の規格への適合性を判断することはできません。
燃焼性は、
- 着火性
- 燃焼速度
- 消炎性
- 発煙性
- 発熱量
など、複数の特性から評価されるためです。
したがって、製品設計や材料選定では、実際の規格試験やメーカーが提供する試験データを確認することが基本となります。
難燃性だけでウレタンフォームを選んではいけない
ウレタンフォームを選定する際には、燃焼性だけでなく、用途に必要なその他の性能も確認する必要があります。
例えば、以下のような項目です。
| 確認項目 | 確認するポイント |
| 難燃性・燃焼性 | 必要な燃焼規格を満たしているか |
| 密度 | 強度・耐久性などに影響 |
| 硬度 | クッション性・荷重条件に適しているか |
| 気泡構造 | 通気性・反発性などに影響 |
| 使用温度 | 使用環境で性能を維持できるか |
| 耐薬品性 | 油・薬品などに接触するか |
| 圧縮永久歪み | 長期間使用した際のへたり |
| 加工性 | 打ち抜き・スライスなどの加工に適しているか |
つまり、「燃えにくいか」だけではなく、「使用する場所で必要な性能を満たしているか」という視点で材料を選ぶことが大切です。
ウレタンフォームの選定について詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
関連記事:最適なウレタンの選び方|密度・硬度・構造からわかる素材選定のポイント
難燃性グレードを選定するときの基本的な流れ
ここまでの内容を踏まえると、難燃性ウレタンフォームの選定は、次のような流れで進めるとスムーズです。

STEP1 使用用途・使用場所を明確にする
まず、ウレタンフォームを何に使用するのかを整理します。「自動車部品なのか」「産業機器なのか」「クッション材なのか」など、用途によって必要な性能が変わります。
STEP2 必要な燃焼性能・規格を確認する
次に、製品仕様書や顧客要求などから、必要な燃焼性能・規格を確認します。「難燃性が必要」という情報だけではなく、具体的にどの規格・試験方法が要求されているかを確認することが欠かせません。
STEP3 該当するウレタンフォームのグレードを探す
要求される性能・規格を満たす候補材料を選びます。この段階では、材料メーカーのカタログや製品資料、試験データなどを確認します。
STEP4 その他の必要性能も確認する
燃焼性だけでなく、硬度・密度・耐久性・耐薬品性・使用温度・加工性なども確認します。
STEP5 メーカー資料・試験データで最終確認する
最後に、採用するグレードについて、メーカーが発行する最新の製品資料・試験成績書などで要求性能への適合を確認します。こうした確認を踏まえ、実際の用途に適した材料を選定することが適切な材料選定につながります。
当社でも難燃性・低燃焼性フォームのご相談に対応しています
当社では、一般的なウレタンフォームだけでなく、低燃焼性などの機能を持つ高機能フォームも取り扱っています。
例えば、当社で取り扱う「UEI-3」は、難燃性が求められる箇所や、産業用・ベッド用・車両用クッション材などで使用される低燃焼性フォームの一例です。
詳しい製品情報については、以下をご覧ください。
ただし、実際の採用にあたっては、用途・使用環境・必要な規格などによって適したグレードが異なります。
「難燃性のウレタンを探しているけれど、どのグレードを選べばよいかわからない」
「要求されている規格に対応できる材料を探したい」
「難燃性だけでなく、硬度や耐久性なども含めて選定したい」
といった場合は、お気軽にご相談ください。
難燃素材
難燃素材をご紹介します
まとめ|「難燃」という言葉だけで判断せず、用途と規格を確認しましょう
ウレタンフォームは、基本的には燃える素材です。
一方で、燃えにくくした難燃性・低燃焼性のウレタンフォームもあり、自動車・産業機器・家具など、さまざまな用途で使用されています。
ただし、難燃性フォームであっても「燃えない」という意味ではありません。
特に材料を選定する際は、
使用場所・用途を確認する
↓
必要な燃焼性能・規格を確認する
↓
候補となるグレードを選定する
↓
メーカーの製品資料・試験データを確認する
という手順で検討することが重要です。
また、燃焼性だけでなく、密度・硬度・耐久性・耐薬品性・使用温度など、実際の使用環境に必要な性能も合わせて確認しましょう。
「難燃ウレタン」という言葉だけでは、必要な性能を満たしているか判断できない場合があります。実際の材料選定では、必ず材料メーカーの最新の製品資料・試験データ等をご確認ください。
難燃性・低燃焼性のウレタンフォームをお探しの方へ
当社では、用途や使用環境、必要な性能などをお伺いしたうえで、ウレタンフォームの素材選定から加工までご相談いただけます。
「どの素材を選べばよいかわからない」
「必要な規格に対応できるウレタンを探している」
「難燃性とクッション性など、複数の性能を両立したい」
といった場合も、お気軽にお問い合わせください。
用途・要求性能に合わせたウレタンフォームをご提案します。
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