断熱と放熱

イノアックコーポレーションの放断熱素材は、熱をコントロールすることに長けた素材群です。熱伝導特性や耐熱特性を指標とし、ソリッド品から発泡体まで硬軟合わせた幅広いバリエーションが特徴です。また熱特性だけでなく、難燃性や軽量性など、プラスアルファの機能でお客様の問題解決に貢献します。

当社では自動車業界など幅広い用途・分野に採用実績があり、素材の選定や加工のご相談を承っております。

熱伝導率

熱伝導率（W/m・K）は熱の伝わりやすさを示した数値です。一個の物質において温度差がある場合、温度の高い部分から低い部分へと熱の移動現象が生じます。この熱移動のおこりやすさが熱伝導率として表されます。熱伝導率が小さいと断熱性があり、熱伝導率が大きいと放熱性があります。 

断熱性

放熱性

素材マトリックス

断熱・放熱のメカニズム

断熱

発泡体は熱伝導率の低い気泡内のガス・空気の断熱性を利用しており、断熱性能には、密度（空気層）、気泡径、気泡サイズ、材料の種類などが主に関連します。

一般的により多くの微細な気泡で構成されているものほど断熱性があります。なお、熱の移動は「伝導」「対流」「ふく射」からなります。

材料部分では「伝導」によって熱が伝わり、気泡の内部では「対流」によって熱が伝わります。

気泡膜から別の気泡膜へは「ふく射」によって直接熱が伝わります。


放熱

放熱性能は材料自体の熱伝導を利用しております。

熱伝導のより材料を配合設計し、対象物の熱を放熱させます。


製品一覧

断熱

放熱

PU：Polyurethane Foam / ポリウレタン      PE：Polyolefin Foam / ポリオレフィン      RS：Rubber Sponge / ゴムスポンジ

Silicon：Silicon Foam / シリコーン      Melamine：Melamine Form / メラミン

M : MVSS-302合格品     U : UL-94合格品

 

一般物性

※データは代表値であり品質を保証するものではありません。

※1：代表密度の値

断熱

製品 品名 素材 密度 ※1
(kg/m3) 		熱伝導率
W/mK 		セル構造 特徴 難燃 使用環境適応性
耐候 耐熱 耐薬品 歪
シールフレックス　 ESH-4 PU 45 0.035 連泡 止水 MVSS-302 　 　 ○
UEI-3 PU 20 0.038 連泡 難燃 MVSS-302 　 　 ○
PORON TR-32 PU 320 0.055 半連泡 耐熱・長尺　 UL-94 V-0 　 ○ ◎
RX-32 PU 320 0.049 半連泡 難燃・長尺 MVSS-302 　 ○ ◎
P・E-ライトZ LD-15 PE 15 0.036 独泡 軽量 ○　 ○
LD-33FM PE 33 0.038 独泡 低VOC MVSS-302 ○　 ○
P・E-ライト L3000 PE 33 0.038 独泡 長尺 ○　 ○
L3000FR PE 40 0.038 独泡 難燃・長尺 MVSS-302 ○　 ○
L3000FRE PE 33 0.038 独泡 難燃 MVSS-302 ○　 ○
ゴムスポンジ E-4301 RS
EPDM 		150 ― 独泡 難燃・耐候 ○　 ○ ○
E-4088 RS
EPDM 		100 0.047 独泡 耐熱・耐候 ○　 ○ ○
NanNex TL3503 シリコーン　 260 0.066 半連泡 耐熱・耐候・難燃・長尺 MVSS-302
UL-94 V-0 		◎　 ◎ ○ ○
バソテクト TG メラミン 8.9 0.035 連泡 耐熱・耐候・難燃 MVSS-302
UL-94 V-0 HF-1 		◎
サーマックス SⅢ PU 31 0.022 独泡 断熱・防火

放熱

製品 品名 素材 密度 ※1　
(kg/㎥) 		熱伝導率
W/mK 		セル構造 特徴 難燃 使用環境適応性
耐候 耐熱 耐薬品 歪
トランスクール　　 GNS　　 アクリル 2700 2.7 ― 放熱・耐熱　　　　 UL-94 V-0　 ◎ 　
GXⅢ-1 シリコーン 2800 2.7 ― 放熱・耐熱 UL-94 V-0 ◎ 　 ○

製品の詳細については、各製品ページをご覧ください。

・シールフレックス

・PORON

・P・E-ライト

・P・E-ライトZ

・ゴムスポンジ

・NanNex

・バソテクト

建物用途の断熱材　サーマックス

酸素指数26%を達成・・・炭化によって燃え広がらない

硬質ウレタンフォームは炎によって分解しやすく、可燃性ガスが発生するためよく燃えます。

しかしサーマックス独自のポリイソシアヌレートフォームは炎に接するとすぐに炭化を始めます。これにより炎の拡大、延焼を防ぎ、可燃性ガスの発生も最小限に抑えることができます。

また、酸素指数26％と燃えにくい特性を示すため、消防法の指定可燃物対象外となります。

詳細はこちら

断熱・放熱材の自動車使用例

駆動部分

・ダクト結露防止材

・バッテリーカバー

・エアコン配管断熱材

・オイルパンカバー

 

内装部分

・インフレータークッション材

・ダッシュサイレンサー

・成形天井用構成部品

 

外装部分

・サービスホールカバー

・ガソリンタンクカバー

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